7月のジャズ Jazz in July 2025
7月のジャズ - 作品紹介まとめ
The Circling Sun - Orbits (Soundway)
ニュージーランドのオークランドを拠点とするサークリング・サンの新作。カナダ生まれのジュリアン・ダインが率いるバンドで、ファラオ・サンダースやアリス・コルトレーン、サン・ラーにインスパイアされたスピリチュアル・ジャズを展開。DJでもあるリーダーの感性により、クラブ・ジャズとしての聴きやすさも兼ね備えている。コーラス隊「ラヴ・アフィニティ・コーラス」を擁し、カマシ・ワシントンよりもグルーヴィーで軽やか。アジムスやロニー・リストン・スミスに近い感性を持ち、ブラジリアン・フュージョンやラテン・フュージョン寄りの楽曲が特徴的。1970年代ブルーノートのミゼル兄弟へのオマージュも随所に見受けられる宇宙的なサウンドスケープを描いた作品。
Greg Foat & Forest Law - Midnight Wave (Blue Crystal)
エセックス出身のマルチ・アーティスト、アレックス・バーク(フォレスト・ロウ)とロンドンのピアニスト、グレッグ・フォートとの共演作。トム・ハーバート、モーゼス・ボイド、アイドリス・ラーマンら南ロンドンのジャズ・シーンの強者たちが参加。ワイト島出身の伝説的サーファー、デイヴ・グレイの芸術と人生にインスパイアされ、人生、死、絵画、サーフィンをテーマとしている。1970年代後半のブリット・ファンクをリヴァイヴァルさせたサウンドにクラブ・サウンドのエッセンスを融合。STR4TAに近い音楽性で、マリンバやシロフォンを前面に出したエキゾティックなアンビエント・サウンドも特徴的。自然との結びつきを表現した作品。
Collettivo Immaginario - Oltreoceano (Domanda Music)
ドラマーのトマーソ・カッペラートを中心とするイタリアのトリオの2作目。ピアニストのアルベルト・リンチェット、ベーシストのニコロ・マセットと共に、1970年代イタリアのピエロ・ウミリアーニ、ピエロ・ピッチオーニらのサントラやライブラリー・ミュージックにインスパイアされている。スピリチュアル・ジャズのレジェンド、ドワイト・トリブルをはじめ、モッキー、ダニーロ・プレッソーなど多彩なゲストが参加。アフロ・サンバ・リズムによるスピリチュアル・ジャズやディープ・ハウス、ブロークンビーツのエッセンスを取り入れたジャズ・ファンクを展開。1970年代のラリー・ヤングやハービー・ハンコックへのオマージュも含む、クラブ・サウンドとジャズの融合作品。
Mocky - Music Will Explain (Choir Music Vol. 1) (Stones Throw)
カナダ出身で世界各地を移り住みながら活動するドミニク・サロレ(モッキー)の新作。和声をテーマにしたコーラス・ミュージック作品集で、ニア・アンドリュース、メイリー・トッドなど総勢15名のコーラス隊が参加。モッキー自身がヴォーカル、ベース、ギター、ピアノ、キーボード、パーカッション、フルートなど多彩な楽器を演奏し、ミゲル・アットウッド・ファーガソンのストリングスも加わる。1960年代のフリー・デザインを彷彿とさせるドリーミーなソフト・ロックで、渋谷系からハイ・ラマズ、ステレオラブに繋がる系譜。ジャズ・ヴォーカルの名曲「Just A Little Lovin'」のカヴァーも収録した、和声の美しさを追求した作品。